異文化は時に価値観がぶつかる。東南アジア出身の整備士と私

みなさん、こんにちは! 株式会社グランジュテ・インスティテュートの今泉麻衣子です。
現役プライベートジェットCAとして20年、世界87カ国・VVIP3,000人以上と向き合ってきた経験をもとに、異文化コミュニケーションと、ホスピタリティについてお伝えしています。
これまでのエピソードでは、異文化を越えて心が通じ合った瞬間をお伝えしてきました。 でも、異文化コミュニケーションがうまくいかなかった経験もあります。
今日は私がまだ答えを出せていない話をします。
大好きな同僚が、想像を超えることを言った

プライベートジェットの現場では、多国籍のスタッフと働きます。 その中に、仲良くしている東南アジア出身の整備士がいました。
彼は信頼できる同僚で、とても熱心なムスリムでした。
ある日、何かの話の流れで、同性愛の話題になりました。 そのとき彼は、強い言葉で、同性愛の概念を否定しました。
驚いた私が「自分の子供がもし同性愛で、カミングアウトした場合はどうするの?」と聞くと、「反対する」「何が何でも矯正させる」と。
対話ができなかったことをずっと後悔

私は「それはおかしい」と言い返したい気持ちがこみあげていました。 でもその時は結局、私が感情的になってしまい、言葉を失い、建設的な対話ができないままその場が終わりました。
後からずっと考えていました。
もっと対話すべきだったなと。どうしたら良い対話方法ができたのかなと。
彼の信仰する宗教では、伝統的に同性愛が禁じられています(もちろん諸説あり、昨今はいろんな方が増えています)。
その環境で育ってきた彼にとって、同性愛を否定する言葉は「当たり前の感覚」です。
私はその考えに「うんうん、分かるよ」とは言えませんでした。考えに共感できなかったのです。
でも、もし「なぜ、そう思うの?」と聞けていたら。彼を言い負かすためではなく「あなたにはそういう背景があるんだね」と伝えられていたら。 そんな歩み寄りができたのではと今でも思います。
もちろん、それが簡単なことではないのも分かっています。
正解は、私にもまだわからない

異文化コミュニケーションを伝える立場でありながら、私自身も完璧な正解は持っていません。
こうした過去の出来事を思い返しては、「あの時どうすれば良かったのか」と今でも考えることがあります。
でも、考え続けることに意味があると思っています。
だから私がお伝えしたいのは「正解」ではなく、一緒に考えるきっかけです。 価値観がぶつかった時、押し付け合わず、でも100%迎合もしない。 フラットな気持ちで理解する方法とは。
答えはすぐには出なくても、その問いを持ち続けることが、異文化コミュニケーションの出発点なのかもしれません。
みなさんと一緒に、考え続けていきたいと思っています。
異文化について一緒に考えませんか

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